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成果を出すための近道と回り道

事業をやっていて、早く結果を出したい、という思いに駆られることがあります。出来るだけ早く人の役に立てるサービスを作りたいし、すぐに結果が出ないと焦ることもあります。だから、まずは一人でも多く目の前の人のニーズに応えようと、近道を通ろうとします。

 

でも、受益者を100人にする最速の方法が、受益者1万人にする最速の方法とは限りません。例えば受益者を100人にするための体制構築に1年かかる方法があるとすれば、受益者を1万人にしようと思うと、単純計算で100年かかることになります。これでは、生きている間には絶対無理!となります。しかも、ある程度活動が広がってスタッフも多かったりすると、方向性を修正する事も簡単ではありません。次の世代に引き継いで結果を出す、というやり方もあるとは思いますが、これだけ時代の流れが早い現在において、それだけ時間をあれば、全然違う世の中になっている可能性も高いですし、何より目の前で困っている人に対して、アプローチできません。

 

つまり、1万人を受益者にする事を目指すとなると、全く別のアプローチが必要になるという事になります。全く違う例ですが、3kgをやせるために3日間食事を抜くことが、10kgやせるために一番良いやり方とは限らない、という事と似ています。痩せる例でもそうですが、まずはどこを目指すのか、といったビジョンや目標が大切です。

 

多くの人の役に立つということは、効率化や共通化などがまず思いつきますが、実は、全く違う発想をすることによって、受益者へ新しい価値の提供が出来る可能性があるように思っています。今までよりも、たくさんの人にアプローチしながら、かつさらに受益者に価値を向上させるやり方が実現できれば、素晴らしいですね。弊社の事業のように、直接支援が中心の労働集約的と思われている事業こそ、イノベーションが起これば、新しい価値が出せる可能性がある、そんな風に考えています。

 

ただし、そういったイノベーションは、世の中にまだない事業やサービスであることがほとんどで、結果が出るまでに忍耐強く継続することが重要になりますし、そもそも結果が出るかどうかも分かりません。その意味では短期的に見れば回り道や寄り道をしているようにみられるかもしれません。しかし、上手くいけば、大きな課題解決につながる可能性があります。

 

最近読んだ、経済産業省の「新産業構造ビジョン」の中間報告に今後のイノベーションのヒントがたくさんありました。また、最近、つながりが出てきた、色んな若手経営者の皆さんの多くは、意図的にこの回り道を選んでいます。それは、回り道が長期的に見れば一番社会へのインパクトが出ると信じ、必ず結果を出すという強い想いを持っているからだと思います。僕もその一員として回り道をしっかりと歩んでいきたいと思います。

 

今年は、夏を目途に、回り道となる事業の第一歩をスタートしようと思います!